黎明の霧

主に企画や妄想でできた設定などの書きだめです。

そう呟いて碧い月は笑みを浮かべる

あぁ、またやってしまった

せっかく仲良くなれると思ったのだけれど






「まだ帰らないで大丈夫なんですか?」

自分のベットに顔を埋めている相手にそう問うと、彼女は申し訳なさそうに笑った
ここまで弱った彼女を見るなんていつぶりだろう

「失敗してしまうなんて、許されないのにね」

器用に事をこなす彼女の1番苦手なこと

「まだ友達1人できないの、何がダメなのかしら」

-それはきっと、姉上が遠いからですよ-
なんて、言えるわけもない


貴女はどこまでも遠い、それは自分が1番よく知っているのだろう
届くことのない星の様に遠くて綺麗で尊い人---

でも、彼女に本当はこんなに弱くて脆い面を持っていると知られてしまったら……

「きっと、すぐにできますよ」

 本音を言うと、できてほしくなんてないのだけども

「そう…そうよね
こんな姉でごめんなさいね、レオ…merci」

そう言って安心したように笑ったあと、彼女は帰って行った

「姉上のあの様な顔を見れるのは今のところ俺だけ…あの方の特別になれているのだろうか」

支えられているのだろうか

そう外の様子を眺めながら独りごちた

ああ、今日は月が綺麗だ