・・・どうか私を、許さないでくれ」
「……本来は私のようなものがこの場にいてはいけないだろう
すまないが少しだけ居させてくれ
罪を償いきれないことはわかっている、それでも私は君たちに償い続ける
その意をこの場で伝えたかったんだ
なんだかんだ私はこの状況に甘えている、と思う
自分が本当に君たちから、彼らから、多くを奪ったあの男だったのかと良くない想像を思い浮かべることもある
正直なところ、私は辛い、疲れた
逃げてしまいたい
私はここにいる今、あの男が別のところで存在している
あの男を×すから償うことを止めたい
君たちより弟を守る事を優先させたい
……という風な事をこれ以降考えない事を私は誓おう
半分は本心だ、あまりの情けなさに笑ってしまいそうになる…笑えないな
そうだ、きちんとあの男なんぞの血で彼の手を汚すことなどは無いよう努めるのでその点は安心してもらいたい
いや、もしかしたら君たちの中に彼の手であの男を×して欲しいと考える者がいるのかもしれないな
もしいるのならすまない、流石にアレで手を汚させるのは良くない
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む……いつもより口がまわっているな
自分でも何を言っているのかわからなくなってきた
罪悪感と自己嫌悪も此処まで来れば驚きだな
誰かに見られるのも面倒だな、すまないがそろそろ私は帰ろう……邪魔をしたな
嗚呼、すまない最後にもう1つだけ言わせてもらおう