黎明の霧

主に企画や妄想でできた設定などの書きだめです。

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

とある転生者の一面

『ねえうみ君あなたは他の軍に行くの??』見定めるような目を向けてきた年下を軽く眺め、どうだかなと肩をすくめた『へえ、そうなんだあなたのそういうところ、嫌いじゃないな僕は』酷い虚無感に襲われ、目が覚めたここの所ずっとそうだ死ぬ感覚に近いそれ…

破綻者の枷

『ゆーくんあそぼっ!』『ねえねえあそぼーよ!』『ねえってばー』少しの間そう言い寄られていた少年の目は昏い少女に手を取られると同時に目を見開き、硬直した少年はそのままちかくにあった*をーーー体が冷えて食べるものがなくて誰も見もしなくて哀れで…

それがはじめて理解できた感情で

父の模倣父の模倣母の模倣父の模倣弟の模倣自らの存在を理解しきれなかった彼が一番初めに始めたのは[観察]と[模倣]だった*「あら、二人とも早いわねぇ」「えへへ、おかあさんおはよー!」-おはよう「えぇ、おはようちゃんと挨拶できていい子ね」(いい子、…

すべてをすてたはたんしゃ

とて、とて誰もいない部屋の中に響くぎこちない足音「……びゃくや、」彼は自身を[壊した]相手をまるで鳥の雛のように探している、その表情は見た目よりはるかに幼い「…いない……」そう呟いた彼の目も光を失った風に見えるがどこか幼い彼はそのままぎこちなく歩…

赤色の夢が覚醒するまでの

赤い女赫い地面緋い刃物紅い空……朱い手これ以上こちらへ来てはいけないよそう声が聞こると同時にみどりとあおが見えて***「……あ、れ?」公園のベンチで目が醒めるいつもの夢赤い夢けれど今日は……?おかしいと呟く声がまるで別人のように聞こえて「な、に……