黎明の霧

主に企画や妄想でできた設定などの書きだめです。

カクテル設定

エレミア・ガルシア
No.5、参謀
23歳 172cm

*部下や気を許した相手には一人称俺のタメ語だが、その他の人には一人称私で敬語
・相手を認めてないとかそういうのではなくて純粋にビビっているだけ。頭の良い馬鹿の上チョロいので一回気を許したらとことん懐くしあまり疑わない
・自分より優秀な人材が出てきて幹部を代わってもらいたいと思っているが、なんだかんだやることはきちんとこなすし自分より優れていない相手に譲るつもりは無い
・仕事に重点を置きすぎて寝不足になることも多々ある(頭痛や寝不足でたまにぶっ倒れる)

*左手につけている指輪やブレスレットは全て兄に渡された物で特になんとも思わなかったので付けている(マニキュアも押し付けられたので仕方なしに使っている)
・兄に甘やかされてばかりに見えるがエレミア自身は特に嫌いではない程度に思っている
・というか、わがままはだいたい聞いてくれるから構い返している感じ

視覚障害で青色以外はモノクロに見える
・一度は海に行ってみたいと思っているが兄が許してくれない



ユーウェン・ガルシア
構成員、戦闘担当
32歳 185cm
*エレミアの兄で弟のことを事あるごとに甘やかしている駄目なおっさん
・歳が離れていることも理由だが、12歳の時に妹と母親が海で溺死しており、弟まで自分から離れないようにと構っている
・↑がトラウマになっていて海をはっきり見ることができない

*なお、父親は母親と妹が死んだことで精神を病み、精神病院にいてユーウェンを自分の妻、エレミアを娘だと思い込んでいる
・エレミアとしては父親にとっての息子達はどこにいったのかと問いたいようだが、ユーウェン自身が仕方ないと諦めておりハグやキスまでなら許容しているので仕方なくつきあってもらっている

*個人営業でアクセサリーを作っていて、視覚障害の弟のために青系統のアクセサリーを定期的に押し付けている

・・・どうか私を、許さないでくれ」


「……本来は私のようなものがこの場にいてはいけないだろう

すまないが少しだけ居させてくれ

罪を償いきれないことはわかっている、それでも私は君たちに償い続ける
その意をこの場で伝えたかったんだ



なんだかんだ私はこの状況に甘えている、と思う

自分が本当に君たちから、彼らから、多くを奪ったあの男だったのかと良くない想像を思い浮かべることもある



正直なところ、私は辛い、疲れた
逃げてしまいたい
私はここにいる今、あの男が別のところで存在している
あの男を×すから償うことを止めたい
君たちより弟を守る事を優先させたい

……という風な事をこれ以降考えない事を私は誓おう

半分は本心だ、あまりの情けなさに笑ってしまいそうになる…笑えないな

そうだ、きちんとあの男なんぞの血で彼の手を汚すことなどは無いよう努めるのでその点は安心してもらいたい

いや、もしかしたら君たちの中に彼の手であの男を×して欲しいと考える者がいるのかもしれないな
もしいるのならすまない、流石にアレで手を汚させるのは良くない


む……いつもより口がまわっているな
自分でも何を言っているのかわからなくなってきた
罪悪感と自己嫌悪も此処まで来れば驚きだな

誰かに見られるのも面倒だな、すまないがそろそろ私は帰ろう……邪魔をしたな




嗚呼、すまない最後にもう1つだけ言わせてもらおう

そう呟いて碧い月は笑みを浮かべる

あぁ、またやってしまった

せっかく仲良くなれると思ったのだけれど






「まだ帰らないで大丈夫なんですか?」

自分のベットに顔を埋めている相手にそう問うと、彼女は申し訳なさそうに笑った
ここまで弱った彼女を見るなんていつぶりだろう

「失敗してしまうなんて、許されないのにね」

器用に事をこなす彼女の1番苦手なこと

「まだ友達1人できないの、何がダメなのかしら」

-それはきっと、姉上が遠いからですよ-
なんて、言えるわけもない


貴女はどこまでも遠い、それは自分が1番よく知っているのだろう
届くことのない星の様に遠くて綺麗で尊い人---

でも、彼女に本当はこんなに弱くて脆い面を持っていると知られてしまったら……

「きっと、すぐにできますよ」

 本音を言うと、できてほしくなんてないのだけども

「そう…そうよね
こんな姉でごめんなさいね、レオ…merci」

そう言って安心したように笑ったあと、彼女は帰って行った

「姉上のあの様な顔を見れるのは今のところ俺だけ…あの方の特別になれているのだろうか」

支えられているのだろうか

そう外の様子を眺めながら独りごちた

ああ、今日は月が綺麗だ

悪童の様な大人たち

「ゆうー、これ今考えてるやつのプロットなんだけど見てくんなーい?」

そう言って渡された殴り書きの様なものを見る
相変わらず雑な字だなと思いながら目を落とす

一通り目を通して俺は片割れの相変わらぬ頭に感嘆を覚えた

「オチと伏線の敷き方の点は好きな方だし満足だがコイツをこのタイミングで出すわけがよくわからん」

「あーソイツね、一応暗喩で〜〜・・・・」

ん?

「そうか、それなら良いかもな。書いたらすぐ見せろよ、楽しみだ」

好き?満足?
楽しみ?

「その気持ちは嬉しいけどゆうも仕事あるからむずかしいじゃんー」

「あぁ…そうだな……面倒だ」

面倒?


”俺”はさっきから何を言っているんだ








「ゆう?」

様子がおかしい

「…あ、あぁ、いや、なんでもない」

笠間 裕、僕の片割れ、大切な兄弟

仕事で疲れた顔なんかはたまに見るけど、こんな惚けた顔を見るのは初めてだ

「…一ノ瀬 壱翔で有名なシーンの真似」

「あんなアクションこの場でできるか馬鹿」

うん、俳優ネタに即座に食いつくから問題ない
そう思った次の瞬間、

「なぁ揺
学生戦争系とか、どう思う?」

「何いきなり、さっきからおかしいんじゃ---」



言葉に詰まった

こんな面白そうなこと考えてる顔してる裕を見て、僕が先を促さない訳がないじゃないか

自己中心的?それがどうした

走る走る奔る

少し距離があるのを侮っていた、やはり子供の体はこういう面で不利だとひとりごちる

肩で息をしながら目的地である屋敷に土足で足を踏み入れた

間に合ってくれと思いながら戸を開く

が、その思い虚しく辺りには血のにおいが充満している

念の為にと持ってきていた懐中電灯を点けると、廊下に緋い足跡がこどものものと大人のものがあるのに気づいた

嗚呼、間に合わなかったのか

その事実に後悔が押し寄せてくるが今は悔いてる暇はない

足跡を追っていくと倉庫の方へ辿り着く

そこで見たものは

光を失った虚ろな赤い瞳
と、
その足元に転がっているーーー





「……ぁ、う?」

少し掠れた様な幼い声
それに意識を戻し、カバンに入れている手袋を取り出した










らしくないな、と思いながら自分の手を眺める

東野久暁
それが本名の筈『だった』
その体で最後に覚えてるのは自分の血と殺したあの桃色…否、桜色の髪

そこまで記憶した次の瞬間には今の体…凩海吏へとなっていた

その上、少し時を遡ってるときた

基本的にその様な超現象については”ないもの”と考えていたが起こったからには無理にでも納得するしかない

初めのうちはどのように白軍を勝利に導くか、もしあの体の自分がいるのならそれの殺害を阻止するか、それを考えていた

だが、世界の修正力かもしれないが、中身が成人していても精神は外見に引き摺られるのかもしれない

2つ年下の弟の誕生、ただそれだけの事象で私を構成していた世界が壊れたのだ

生まれたのがただのこどもならこうならなかったかもしれない

医者ですら想定外の自体……私の弟は俗に言う『奇病』持ちだったのだ

幸か不幸か同じ病の患者がいたお陰で対処法などには困らなかった

困ったのは『涙や血液が体外に出ると宝石と化す』……その体質だった

これが露見すれば数多の組織から狙われていることは予想に難しくない

そこまで考えが至った時、『守らねば』そう思ったのだ








「……これで良いか」

少し離れた親戚達を殺し、この小さなこどもに殺された死体や部屋にある程度の『加工』を加え、呟く

少し心が痛んだが仕方ない

手袋を外し、不思議そうにこちらを眺めていたこどもの頭を撫でる

「君は覚えてないだろうが、私は君の未来を想おう……おそらくもう会うことはないな
私はそろそろお暇させて頂こう、さよならだ、汐」

弟の事情もある、おそらくあの人の良い両親は養子にしてやれぬことを悔やむだろうが私にはどうしようもない

未だに不思議そうな顔をしたこどもに苦笑し、その場から立ち去った



もし世界の修正力というのが本当にあるのなら、私のこの理想を叶えるのは難しいかもしれない

海吏……文字を変えれば乖離、だ
あの世界の様でなく、できるだけ幸せな世界へなるよう、私は未来を描いていきたいのだ

花と宝石と星

《棘が刺さったままの花弁は傍観に徹する》


あの女が殺されたからといって特に僕には関係無い

一応1部隊の隊長を任される実力者だったけど、別に勝利なんて求めてるわけでも無いし

なんてボヤいてたら新しいナカマが赤軍に入った、なんてさ

あの女なんて結局、上の方らにはそんなもんなんだろうなぁ

嗚呼…それは、僕も同じか

期待なんてもとからしてなかったけど面白く無いなぁ


おっと、うっかり飴ちゃん噛んじゃった

……暇だし、新入りの子でも見に行くかな




「こんにちは、今日から暫くこちらでお世話になる事になりました。」

ヨイノ セキと申します。

そう微笑んだその顔を僕は知らない

(少ししか見た事ないけどもっと無表情だったのに)




祐斗にでも壊されたのかな



それとも はじめから??




《枷となりうる宝石はとうの昔に星に焦がれて》



鼓動が早まったのがわかった

目を、耳を疑った

一度頬をつねってから漸く理解できた

嗚呼、嗚呼…また会えたのだと


僕が病院通いのせいで引き取ることはできないと言われたあの年のことを思い出した


兄さんとは無理だったけれど、親戚であったこの子と一緒に恩を感じているこの赤軍にいれるのか

嗚呼、時が止まってしまえばいいのに


その呟きが聞こえたのかこちらを見た彼と目があった


なんということでしょう

彼は

あの瞳で
あの時とまるで変わらない雰囲気をまとって
忘れてないと伝えるかのように 微笑んだ!
そう、僕を見て!!!



かみさま、これが ゆめなら ぜひとも さまさないで ください




《元の輝きを再び得た星は只々嗤う》




嗚呼もう黙っていてくださいセキ

この身体はもう僕の元へ帰ってきたのです、とっくに君のではないのです

残留思念は大人しく消えるか、翠と碧のアソビ道具にでもなっておけば良いのです


とは言え出だしは順調、

何かの縁があったのかセキでなくても僕に従う従順な道化もいる上に、ここは確かに居心地が良い
流石は亡き兄姉が来る予定だった所だ

昔、何かと僕を気にかけてくれたであろう善良な彼もこちらにくれば良かったのに

ただでさえセキと縁を結んできた者を切り離してきたのだ、彼のような人格の持ち主がいるのならぜひとも側に置きたいものだ

……まあ、たとえ側に誰もいなくとも僕は僕の道を行くのだけども

破綻者がいうところの偽善者なあの子

ダメなことなのはわかっていた

勿論、すでに壊れていることも

この罪は、この思想は
これは世間論でいうところの道を外した者であろう僕の・・・・・・






「ね、ね、***。この後駄菓子屋いこ」

「…金ねえし、いかねえ」

「えー……じゃあいつもの公園いこうよっ!」

「……しょうがねぇな」

そう言い、ため息を吐いた彼の顔を僕はいつ忘れたんだろう

[あの時、確かに僕らはトモダチだった]

あいつの表情があんなに歪んだのは、あの雨の日しか見てないな






(*して欲しい、なんて言いたくなったのは思ってしまったのはいつからだっけ?)

こどものように甘味を珍味する女の子を一瞥しながらそうひとりごちる

(あいつの妹なんて関わらない方が吉だとわかっているのに)

そう思いながらこの店オススメのタルトを一口

うん、甘さも僕好みだ、美味しい


そう微笑って真っ黒珈琲飲み込んだ






『貴方は、僕たち相手にも自分のことを話しませんよね』

そう悲しそうに呟く子に苦笑い

-そんなつもりはないんだけどね

『素肌さえ表そうとしないのに?』

-……傷だらけの醜い体なんて見ない方がいいよ

[宝石と石ころ]






ヌチャッかな、グチャッかな、とにかくそんな音だったかもしれない、
少なくともあまり聞かない音を出して

取り出した

「喜んでくれるかな」

嫌われたくは無いのだけれど、引かれないですむのかな

どうせほとんど見えなくて不便だったから眼帯をしていたわけだし

嗚呼、でも無いだけでこんな違和感があるのか

そうだ、赤いのを作ってもらおう

思い浮かべる綺麗な紅色


お揃い、なんて女々しく思われちゃうかな?