「これでいっか……と」
鏡に向かって一人呟いたその姿はどう見てもあいつと相違ない
「ユリウスとかベルに見つかんなかったらバレない……よな?」
あぁなんだ、これだけで俺はあいつになれるのか
と、1人呟く
「そろそろ行くか」
そうだ早く行こう
あいつを愛し、あいつに愛される奴のところへ
俺の目と同じ色の髪
片目はあいつの色
もう片方はどっかの猫と同じ色
今、奴は何をしているだろうか
あいつが行った時みたいに寝ているとこちらとしては有難いが…
まぁ、良いか
何せ久々の邂逅だ
邪魔が入らなければそれで良い
「待ってろよ?……フローレンス」
嗚呼、早く困惑する奴の顔が見たい