黎明の霧

主に企画や妄想でできた設定などの書きだめです。

すべてをすてたはたんしゃ

とて、とて

誰もいない部屋の中に響くぎこちない足音

「……びゃくや、」

彼は自身を[壊した]相手をまるで鳥の雛のように探している、
その表情は見た目よりはるかに幼い

「…いない……」

そう呟いた彼の目も光を失った風に見えるがどこか幼い

彼はそのままぎこちなく歩き、本を取り、静かに読み始めた

実はこの廃人、飼い主がいない時が一番行動するタイミングになるのだ






なにもしらない しょうねんが いました

かれは ちしきをもとめるにつれ
さまざまな しつぼうを てにいれました

「神がいるのならきっと其奴はとんでもない道化師なのだろう」

しょうねんは そう かたっていました

それでも しょうねんは もとめるものが ありました

そののち しょうねんは むいしきに いぞんし あいされたいと おもうように なりました

ですが しょうねんは それの うけとりかたを しりませんでした


ふと、みずからの こま であり あいがんどうぶつ である おとうとぶんを みて むいしきに おもいうかべました

じぶんが こいつのように こわされたら

・・・と

そのしこうが かなったのは よそうがいだったのですが






「ん……」

それまでに培った何もかもを手放した彼は、その反動か睡眠を求める頻度が増えていった

実際、今も読書中に夢へと旅をしにいってしまったようである







それを傍観していた影は苦笑いをしながら、懐かしいものを見るような目で、哀れだと言うかのような目で、呟いた

「今までで一番幸せそうで何よりですよ、祐斗……いや、‘‘ゆーにぃ”」