黎明の霧

主に企画や妄想でできた設定などの書きだめです。

それがはじめて理解できた感情で

父の模倣
父の模倣
母の模倣
父の模倣
弟の模倣

自らの存在を理解しきれなかった彼が一番初めに始めたのは[観察]と[模倣]だった






「あら、二人とも早いわねぇ」

「えへへ、おかあさんおはよー!」

-おはよう

「えぇ、おはよう
ちゃんと挨拶できていい子ね」

(いい子、それが正しい子)

-……かあさん、あさごはんてつだう

「んー…嬉しいけどすぐ終わっちゃうの、だから着替えてらっしゃい?」

そういい、かあさんは俺たちの頭を撫でる

「はーい!りゅう、いこっ!」

頷き、後に続く

(今日も、頑張ろう)


大丈夫、だって俺は[いい子]なんだから






「ねぇ琉、琉は黒軍にいくんでしょ?」

-そうだな

「うん、黒には汐もゆー君もいるもんね」

-亮哉?

「なら心配なんてないよね!」

-何を言ってるんだ亮哉

「琉、僕ね…白に行くよ」



その言葉を耳に入れた時の俺が感じた感情が[絶望]だったというのは暫くしてから理解することができた